第4登【大菩薩嶺】SEASON-1:やっぱり稜線を歩くのは気持ちいい


2016年4月23日。大菩薩嶺に行ってきました。

先週の丹沢で体力の無さを痛感し、今回の目的はトレーニング? そんなくだらない思いは、登り始めたらすぐに吹き飛ぶ爽快な尾根歩きが楽しめました。

奥秩父と呼ばれるエリアに足を踏み入れるのも初めて。八王子より山梨方面を各駅停車で行くのも初めて。東京からチョチョイと電車に乗って、行った先は気持ちのいい原っぱ。富士山も綺麗に姿を見せ、つい鼻歌まじりで歩いてしまう山行でした。

 


山旅のしおり

行先:大菩薩嶺(だいぼさつれい)、山梨県 奥秩父エリア

日程:2016年4月23日土曜日(日帰り)

同行者:なし

行先を決めた理由:雪がない。初心者向けルート。ダイボサツという響き、山でも岳でもなくという字面が格好いい。

大菩薩嶺について

標高2057m。山梨県甲州市と北都留郡丹波山村にかかる山で、日本百名山の一つです。

大菩薩嶺と言うより、大菩薩峠と言った方が知っている人が多いと思います。昔の映画にもありましたし、昔の赤軍派の事件でも大菩薩峠事件という名前で残っています。

大菩薩峠 [DVD]

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 中央本線甲府方面の電車に乗って八王子を過ぎると、両側とも山の景色が広がります。大菩薩嶺は、その進行方向に対して右側の奥の方。今回利用する登山口の上日川峠(かみにっかわとうげ)へは、甲斐大和駅で降ります。

 ここからバスに揺られて終点まで行くのですが、終盤にはロックフィルダムとしてお馴染み、上日川ダム(かみひかわだむ)があります。マニアにはたまらないでしょう。ちなみに、大手ゼネコンの土木に関わる人に聞いたのですが、現在はロックフィルダムの建設は、建材である石がなくてかなり難しい(費用がばか高くなる)らしいです。残念ですね。他にみなさんが思いつくロックフィルダムといえば、北アルプスにある、ご存じ、高瀬ダムですね。

 上日川の読み方ですが、ダムは「かみひかわだむ」。峠は「かみにっかわとうげ」と書きました。一応これで正解のようです。一応というのは、「かみひかわとうげ」と言う人も結構多い。もともと「にっかわ」だったのが、現在は「ひかわ」になり、かのロックフィルダムである上日川ダムができたときは、名称を最近の読み方である「かみひかわ」としたそうです。が、これはググって調べた内容。一度、観光協会とかに聞いてみたいものです。

 そういえばここ、武田家終焉の地でもあるそうです。駅に着くと、かなり「武田家終焉の地オシ」を感じます。上日川ダムオシにすれば良いのに。

【大菩薩嶺の場所】

アクセス

今回利用したのは甲斐大和駅最寄りの上日川峠。塩山駅最寄りの裂石(サケイシ)には大菩薩峠登山口というドストライクな名前の部分もあります。そこから上日川峠へは車道もあり、車で25分。歩いて2時間。次行くときは、丸川峠経由で裂石に下っても良いかな。

車:中央道大月IC、または勝沼ICから上日川峠まで約1時間。駐車場は120台。(裂石―上日川峠間の県道は、12月中旬から4月上旬まで雪のために通行止め)

電車:東京から甲斐大和駅まで2000円ほど。スイカ使えます。駅から上日川峠までは定期バスがあります。運賃は1000円でした。運行は土日祝と限定的な平日です。

2016年の甲斐大和駅の時刻表です。行くときは最新情報を調べましょう。【栄和交通】

また、塩山駅から大菩薩峠入口(裂石)までも路線バスがあります。【山梨交通】

コース

上日川峠をスタート→福ちゃん荘→(カラマツ尾根)→雷岩→山頂→大菩薩峠→

ここまではどのプランでも共通。

 今回、もともとは「トレーニングだぜ。ロングコースで行くぜ」と息巻いていたので、最初は、地図上で青いラインのAコースを行く予定でした。大菩薩峠からは、小金沢山→牛奥ノ雁ヶ腹摺山(うしおくのがんがはらすりやま:日本一長い山名)→すずらん昆虫館を予定していました。

 すずらん昆虫館が気になる・・・。

 9時に登山開始すると、コースタイム通りにすずらん昆虫館到着が15時。最終バスは16時。その前のバスが15時15分。コースタイム通りなら間に合いますが、今回はラーメンを作って食べたい。30分としても間に合います。

だがしかし!

 丹沢での失態を考えると、コースタイムの1.1倍で到着が15時30分。1.2倍なら16時を過ぎます。1.1倍でがんばろうと思いましたが、唐松尾根を登っている最中、その景色を見てやめました。

 予定変更!ぞんぶんに景色を楽しむBコース。大菩薩峠からまっすぐ下る楽勝コース。ハイキングです。

だがしかし!

 大菩薩峠の介山荘で道を間違えました。ひたすら先へ進んでしまいました。

 予定変更!ちょっと大回りのCコース。石丸峠まで向かい、そこから上日川峠へ下るコースです。後はバス次第ということにしましたが、結局は上日川峠まで戻らず、バス停1個分手前の石丸峠入口から乗って帰りました。

 


大菩薩嶺登山

ウキウキ登山口まで

4:36の電車に乗り東京駅へ向かいました。まだ真っ暗です。

東京駅―(中央線各駅停車)→高尾→(中央本線各駅停車)→甲斐大和 

高尾からの電車は向かい合わせの席の電車。旅情に誘われ、朝ごはんを食べます。車内には、私のほかにゴルフに行く2人組だけ。

 

7:13 甲斐大和に到着。下りたのは私以外に登山者一人。駅の中には3人くらい。バス停に並んだのは私一人。バスの始発は8時10分。

完全に早すぎた!とは、自宅を出ることから思っていたことなので問題なし。

7:30 バス停にバスがやってきました。後続の電車に乗って、登山者も増えてきます。石井スポーツのツアーの旗を持っている人もいました。

7:44 まだ出発前なのに、バスに乗せてくれました。私はバスの後部座席に乗りたいタイプ。多分、一通りの席が埋まって時間前に出発しました(記憶が定かではない)。

1時間半くらいバスに揺られ、終点の上日川峠に到着。駐車場には車がたくさん止まっていました。

長兵衛小屋の前で登山の準備をしているとかなり大勢の人たちが準備を始めています。男子校の部活なのか、20人ほどの団体もいます。電車では登山者が少なく、結構寂しい思いもしましたが、流石は百名山。人気があるようです。

上日川峠から雷岩

上日川峠の標高は1580m。甲斐大和から1時間チョイかかるので、9時を若干過ぎると思いましたが、バスが早く出てくれたおかげで9時にスタートできました。

8:59 福ちゃん荘前まで約30分。そして1時間チョイで唐松尾根を登り雷岩へ。そこから片道10分の山頂を往復。適当なところを見つけてラーメンを食べ、大菩薩峠へ向かうのが今回のコースです。

福ちゃん荘までは舗装した道と、登山道を歩く道があります。みんな登山道かと思いきや、半分近くは車道でした。私は登山道をチョイス。

結構ガスが出ています。気分にモヤがかかるかと思いきや、意外と幻想的。静かに歩きました。

今回も赤の他人をモデルに使うスタイル。

9:22 福ちゃん荘到着。キノコ売ってました。福ちゃんで・・・。

そしてキノコ・・・

♪き~のこのおや~まの~、て~んぐ岩~、で~こぼっこ~石に~腰かけて~、

♪お~にぎり食べ~よう~ の!り!つっけ~て!

ここを通過すると、フクちゃん絵描き歌が脳内でエンドレスに流れたことは言うまでもありません。

初心者にも優しい分かりやすい看板。間違えようがありません。

9:28 20人くらいの団体だった男子高生は大菩薩峠へ向かいました。私は唐松尾根。

10分後、葉と蜘蛛の巣に絡みついた雫を愛でる。

さらに10分後。ガスの上の方から見える青空を仰ぐ。

大きな段差は元気よく。♪の!り!つっけ~て~!の部分を歌うと力が出る。

9:50 ガスは消え、木漏れ日が差す。

10:04 森林限界を超えるころ、振り返ると富士山。

10:08 ちょっと登っただけなのに、角度を変えて魅せつけてくる富士山。そして大菩薩湖。

10:11 見上げると草原と青い空。

白い恋人のような唐松。

もうすぐ頂上だというのに、振り返らずにはいられない。がまんできない。

しかし続々下から人がやってくるので私も進みます。

10:25 予定通り1時間で雷岩到着。

ここで決めた。「トレーニングなんてやめよう。ずっとここにいよう」

尾根歩き

最高の展望に後ろ髪を引かれます。だがしかし!のんびりするのは後からでもできる。展望ゼロと名高い大菩薩嶺山頂に向かいます。

尾根は木がなく景色が良かったのですが、雷岩からはまた森の中。

10:35 山頂です。本当に展望がきかない。訪れる人は口々に「景色な~い」と言いながら写真を撮り、さっさと戻ります。写真奥の男性2人以外は。

展望はないけれど、木漏れ日に照らされた木や葉、苔はキレイです。

10:53 雷岩に戻り、2人組の山ガールズと写真をたくさん撮り合いました。私は山ガールズが岩の上でジャンプした写真を撮ることができましたが、私はジャンプをしてもまったく空中に浮いていませんでした。

 

11:25 30分ほど雷岩で遊んでいました。ラーメンを食べる場所を探しに大菩薩峠方面に進みます。

2000年に標高2000メートルの標柱を立てたかったんだろうな。

山肌を彩る草は笹です。

南アルプスはまだ雪化粧。

稜線を歩き、右を向けば大菩薩湖と富士山がいつまでも見えます。

去年見たあの光景が雪で覆われ、空は真っ青な情景を想像すると、一度は残雪期の富士山には行こうという気分にさせられます。

随分下ったようには感じなかった尾根歩き。登山道は厳しい部分もなく、最高のハイキング日和。

厳しかったのは、福ちゃん荘で大菩薩峠方面に行った男子高生20人程とここら辺ですれ違い、1vs20の「こんにちは~」の応酬を繰り広げたこと。引率の先生が「こんにちは」を一括で受け付けてくれれば良いのにって本気で思いました。

石置き場かと思うほど積みあがったケルンがやたらとある場所。

11:51 賽ノ河原でした。ケルンじゃなかったね。

かつてはここが大菩薩峠だったそうです。片岡千恵蔵の頃ですかね。

賽ノ河原からちょっと登ります。

11:55 ちょうど開けたこの場所でラーメンを食べよう。

12:12 写真の時間を見ると、場所を決め、腰を下ろし、バーナーを出すまでに20分もかかってる。

ここには他にも人がいて写真を撮ったりしたのですが、同じように食事をする人の中に、コッペパンをトーストしてホットドッグを作っている人がいて、観察してたことを記憶しています。うまそうだった。

私はソーセージを忘れるミスを犯し、具無し棒ラーメンでした。ぶっちゃけ食えりゃあ何でもいい。

12:52 出発。するとすぐに大菩薩峠が見えました。

13:03 大菩薩峠は大勢の人がいます。例えるなら・・・巣鴨?

歩いていたら同じ靴を履いたおじいさんに話しかけられ、「これ、〇万円もするんだよな。〇万円だよな」と同行するおばあさんにアピールしています。私は「そうっすねぇ」とほろ苦い笑みで返しました。

13:05 大菩薩峠到着。素晴らしい尾根道でした。本当に素晴らしかった。

石丸峠経由の下山

先に進むと、「商店街かよ!」って感じでお店があります。

富士山、登ったけど買い忘れちゃった!

ってココで買ったら負けた気になります。ただ、いろんな山にあるバッヂを集めてみようかなっと思いました。今までに買わなかったのは富士山だけだし(協力金の缶バッヂはもらった)。

そこで大菩薩峠のバッヂを購入。あと、バッヂを付けるための百名山手ぬぐい。俺ルール的に、これは負けにならない。

13:18 どうせ分岐が見えるだろうと先へ進みます。

本当は、介山荘を回り込めばフクちゃんまで帰る道があったらしいのですが、回り込む前に倒木が見え、ノリノリで進んでしまいました。

うすうす「道間違えちゃったな」と気づきながら、倒木を跨いだり・・・

「ナニコレ!鹿!?イノシシ!?」と思いをビビってみたり・・・

「蜘蛛の形だ。コレ、夜中に通ってシルエットで見たらビビるな」と楽しみながら歩きました。

13:40 森を抜け展望が開けました。完全に予定通りの道、Bコースを間違えたことを確信します。今さら思うあたりが初心者です。

 当初のAコース予定だと、このまま尾根沿いに進み、小金沢山牛奥ノ雁ヶ腹摺山と行く予定でした。しかし、あそこに見える分岐を右に回らなくては、自宅に帰れなくなります。残念。

 小金沢山を「こがねざわさん」と読んで「いや、こがねざわくん、だろ。歌手の。くんつけろ、このデコスケ」と思っていましたが、実際の読みは「こがねざわやま」です。「山」という字で「さん」とか「やま」とか、「岳」という字で「がく」とか「だけ」とか、山の読み方は難しい。とは言え「うしおくのがんがはらずりやま」の面倒くささには敵わない。

 この稜線を見て、次回は牛雁(牛奥ノ雁ヶ腹摺山の愛称)から丸川峠経由の裂石っていうのもやってみたいと思いました。

分岐までの下りは笹の道を軽快に歩きます。

13:47 石丸峠。分岐まで来ました。ここでアクセル全開、ハンドルを右に。

この写真を撮っていると、後ろから2人組のおっさんがズゴゴゴゴと私を抜かして行きました。「遅いわ~、俺、遅いわ~」的なことを話し合いながら。

5分ほどで大菩薩湖が見えました。森の中の道に入る前、最後の景色を楽しんでいます。

でも何故か、口ずさんでいたのは水戸黄門の歌でした。苦は無かったのに。

おっさん達に抜かれてしばらく、また誰一人いない時間がやってきました。山頂にも大菩薩峠にも、大勢の人がいたのは何だったんでしょうか(みんな道を間違えずにフクちゃんへ下ったからだと思います)

唐松尾根とは違い、勾配が少ないので並木道のようです。唐松尾根は・・・階段?

14:18 舗装路に出ました。でもまだ石丸峠入口の小屋平ではない。しかもこんな看板があったせいで、脳内で奏でる歌が変わります。

スタコラサッサと行くと、前にお嬢さんが2人いました。驚かせては嫌なので、距離を保ちます。

14:34 小屋平のバス停

ここから上日川峠までコースタイム30分。到着は15時過ぎる? 一方、バスの時刻表を見ると、上日川峠発が15時ちょうど。逃したら15時45分の最終バスを待つことに。

・・・・・・。

うん。ココでバスを待とう。ここで終わりにしよう

そう思ったのは、前を歩いていたお嬢さんたちも同じようでした。

 

大菩薩嶺登山を終えて

携帯の万歩計のデータ

2万0066歩

16.6km

今回の収穫

 初心者の私にとって、体力づくりは必要。経験も必要。登って、汗かいて、自分の体に鞭を打って。そんな登山も、終わった後の達成感に包まれればOKだと思います。

 しかし天気はいつも同じとは限らない。今回のように天気に恵まれ、眺望を楽しめる登山ができるのであれば、体力やトレーニングは一旦置いておいて、楽しむことを優先できたことは良かったと思います。また、事前にいくつかのプランを立てていたことも、今回の成功の要因でしょう。東京から各駅停車の電車に乗って行ける近場の山で、こんなに素敵な場所があること。40歳過ぎて初めて知りました。

 反省点は、温泉セット(替えのパンツ)を持っていかなかったこと。甲斐大和駅の近くにやまと天目山温泉があります。最終バスが来るまで、45分もあればお風呂に入れたはず。次から温泉のある場所は、お風呂セットを持っていくことにしよう。荷物が増えるといっても、どうせパンツだけだし。

 ちなみに今回の帰りは大月から中央特快に接続し、各駅停車ではなく帰れました。しかも駅の階段がきつくないどころか余裕もある。帰る途中で自宅に電話し、「焼肉行こう。焼肉」と妻に店を予約してもらい、一度家に帰ってシャワーを浴びた上で、スキップしながら焼き肉屋に行けました。

大菩薩嶺の地図

山と高原地図 大菩薩嶺 2017 (登山地図 | マップル)

登山には地図を必ず持っていこう!

 

大菩薩嶺登山を楽しませてくれたもの

season1大菩薩嶺 終わり

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