2016年6月18日に東京、奥多摩の御岳山に行きました。グループで。
両神山で知り合った方から誘われ、ノコノコと付いて行きました。そこで初めて知った登山の楽しみ。決して単独ではできない宴会・・・。や、山で宴会!?
そんな驚きと、新たな発見の山行でした。
本日の演目
旅のしおり
行先:御岳山(みたけさん)、東京都青梅市
ルート:御岳駅―多摩川沿い(知ってる多摩川と違う!)―御岳神社―鳩ノ巣駅
日程:2016年6月18日土曜日(日帰り)
同行者:5名
行先を決めた理由:誘われて。単独以外の山行に興味があって。
御岳山について
ググる前に知っていたことは以下の知識。
- 木曽の御嶽山(おんたけさん)とは違うこと。
- 大田区蒲田あたりにある東急線の御嶽山駅(おんたけさんえき)とも違うこと。
- 中央線に「御嶽(みたけ)」って駅があって、多分そこが「御岳山(みたけさん)」の登山口。
同じ字で「みたけ」とか「おんたけ」とか、「岳」とか「嶽」とか・・・、なにこのトラップだらけ。
整理をしてみよう。
- 「おんたけ」と発音する場所は不正解
- 「御嶽山駅」は東急線なので不正解。
- 「御岳山駅」はケーブルカー駅の山頂側なので不正解。
- 正解は中央線「御嶽駅」。「御岳山」に登るための待ち合わせ場所。
山に興味を持って分かったことは、日本中の山に同じ名前がたくさんあること。駒ケ岳とか剣ヶ峰とか。
御岳山についても同様。読みを「おんたけ」「おんだけ」「みたけ」と違えたり、表記を「御岳」「御嶽」「三岳」と変えたり、「山」も「さん」「やま」とバリエーションを揃え、さらに頭に地名を添えるフランチャイズ作戦など、手を変え品を変え攻めてくることをWikipedia:御岳山(曖昧さ回避)で知りました。
今回登るのは御岳山(東京)です。
名前程度しか知りませんでしたので調べます。
標高929m。武蔵御岳山(FC作戦きた!)とも呼ばれるらしい。山頂には武蔵御嶽神社がある。
神社があるということなので、御朱印帖をもって出かけます。
アクセス
さっきから連呼していますが、最寄りは中央線の御嶽駅。
最寄り駅から歩くもよし。バスでケーブルカー滝本駅に行くもよし。
御嶽駅から滝本駅まで徒歩45分、バス10分が目安です。
バスは大体30分間隔、ケーブルカーは大体15分間隔。行き当たりばったりでも安心です。
コース
コースタイムとか、今回は良いんです。同行者の迷惑にならないよう、遅れないように必死について行けば良いんです。
コース設定もお任せです。
そして連絡してくれた予定がこちら。
09:02 御嶽駅集合。必要により買い物。
09:30 出発
10:20 滝本駅
11:05 御岳山。武蔵御嶽神社お参り。
12:00 長尾平。ランチ。
13:00 出発
13:20 御岳ビジターセンター
15:30 鳩ノ巣駅。鳩ノ巣釜めし。
16:41 鳩ノ巣駅
17:14 河辺駅。駅前の梅の湯で入浴。
18:15 打ち上げ。梅の湯 or 近隣の居酒屋。
御岳山登山
6月18日が登山の日。しかし私にとっては5月30日から気分的に登山は始まっていました。
キッカケは2週間ほど前、2016年5月28日に登った両神山。下山中に知り合い、一緒に下りて温泉に連れて行ってくれ、最寄りの西武秩父駅まで送ってくれた方がいました。
別れ際、メールアドレスを伺い、帰宅後のその日のうちにお礼のメール。その返信が30日にありました。
「6月18日土曜日に青梅の山友達に案内してもらい奥多摩の御岳山
初めてお誘いを受けました。嬉しい! しかしそれ以上に不安が。
絶対、足引っ張るよー。きっと誘ってくれた人は、案内してくれる山友達に「なんであんなの誘ったんだよー」って気まずい思いさせちゃうよー。
そんな思いを見透かすように来たメール。
「すごく久しぶりに登るという女性も居るし大丈夫ですよ。」
う~ん、俺、行って良いのかな~、迷惑じゃないかな~。久しぶりの女性とか、「わ~、10年前に行った厳冬期北アルプス西穂高岳以来の登山だわ~」とかレベルじゃないかな~。
そんな不安を抱きつつ、それでも連絡きた予定の「武蔵御嶽神社お参り」「ランチ」「釜飯」というキーワードに、「本当にのんびりでいいの?」という期待で誘われてみました。
初のグループ登山。
いや、ここは初のパーティー、パーリー登山と言いたい。呼ばせて頂きたい。
子供の頃、よくニュースで耳にしたパーティー。
「北アルプス穂高連峰で3人のパーティーが・・・」なんて聞いていたパーティー。
みんなで困難に立ち向かい、厳しい環境の中でテントを張り、その中で食事中に繰り広げられるパーティー。きっと、鍋だろうな。テントの中で鍋。もちろんウィスキーとか飲んじゃう。ひょっとするとギターなんか持ってきて、「グリーングリーン」とか歌っちゃうかもしれない。しかし死と隣り合わせの環境で、みんなで力を合わせ、友情パワーを強力にしていく。
「登山パーティー」にこのようなイメージを持っていたのは子供の頃。その後、年を重ね、パーティーとは登山隊のこと、グループを示すことを知りました。グループ登山よりもパーティー登山というと高尚な気分がします。
ちなみに政党も英語ではパーティーと言いますが、こっちはまぁ、本当にパーティーなんだろうな。特に民進党。
ドキドキ登山口まで
メールには「9:02御嶽駅着のホリデー快速でお越しください」とありました。新宿に向かいます。
7:35 10分前についてよかった。この時はまだ、ホリデー快速が奥多摩と武蔵五日市に分かれることを知りませんでした。
9:03 御嶽駅。いい天気です。
さて、ここで皆さんと合流しなくてはなりません。誘ってくれた方の顔・・・、覚えているか自信がない。
山で一緒に歩くときは顔を見合わせながら歩かない。見ていたのは私が後ろに回った時の相手の後ろ姿。さらにそのザックに刺さっていた三脚は覚えているのですが、顔は雰囲気しか覚えていない。相手の顔を覚えられるほどジロジロ見ることはできない性格、どちらかと言うと人見知りなので。
不安を抱き、またでっかくて邪魔なカメラ用ウェストポーチを抱えながら改札に向かうと、誘ってくれた人が遠くから手を振ってくれました。私は超高速で記憶が巻き戻り、無事に思い出せました。
9:11 駅を出てすぐのセブンイレブンに向かいます。
「美しい日本の歴史的風土 準100選」。100選に選ばれなくても、準でもいいんだね。
所持した水分はスポーツドリンク1L。セブンイレブンで予備のお茶1Lを買いました。
9:25 セブンイレブンの裏からすぐに川沿いへ。今回のリーダーであり、誘ってくれた人の山友達。多分、このくらいなら写真に写っても許してくれると思う。
9:26 釣りしてる人がいる。
遊歩道ですれ違う人も多い。絶好のハイキング日和です。
9:35 おぉ! クラシックスタイルの釣り人。どうもこの日は鮎釣り解禁日のようでした。
9:36 カヌーって言って良いのか? 釣り人だけじゃなく違う川遊びをする人も。
さらにこの遊歩道を歩いていると、大きなマットレスを背負った人もいましたが、その人たちは岩登りをする人のようです。東京の奥多摩では、いろんなレジャーが楽しめることを知りました。
もう釣り人にとっては「待ってました」という日だったんでしょう。陽気なレジャー日和です。
9:42 川の向こう側へ渡ります。
9:47 鳥居を超えます。
沿道には花が咲き、緑があります。バスだと気が付かないだろうな。
10:14 カラフルなケーブルカーがやってきましたが乗りません。
10:15 鳥居から30分ほど歩いて、ケーブルカー滝本駅まできました。素通りします。
10:16 鳥居を超えて登山開始です。
つづら折りの舗装路から山頂へ
10:20 立派な杉の木の中、舗装路を歩きます。木陰が涼しい。
10:22 いきなり登場「ろくろっ首」。ずいぶんな名前である。「道がクネクネしてるから」という旨の説明があるけれど、このくねくね上のつづら折りの道にはほかにもいろんな名前がありました。
10:27 暗くてシャッタースピードが遅くなる。
11:10 息が上がってカメラを固定できなくなる。
11:17 「もう写真なんか撮ってらんねー」と投げやりな気分になる。
11:19 しかし先頭から「もうすぐ終わりだよー」の声で復活。パーリー登山だからこその体力復活方法ですね。
11:22 ケーブルカー組と合流地点です。まだまだ舗装。小さなお子さんも安心のハイキング道です。
11:22 御岳ビジターセンターがありました。写真を確認すると「よらなきゃ そん・・・」と見えますが寄ってません。「損する」ではなく「そんときはそんとき」かもしれません。
11:23 しかし、ひと登りしたあとに町があるって、なんか変な感じ。矢印方向に進みます。
11:28 おぉ、いい見晴らし。
11:30 まぁ、町なんですけれどね。
11:31 お土産屋さん、ていうか商店街かと思った。
11:32 お土産屋さんを眺めながら歩いていると神社に到着。階段を登ります。
11:41 神社の境内に御岳山山頂がありました。そこから見える大岳山は200名山らしいです。
山頂ではみんなで記念撮影をしました。まだ、普段使わないセルフタイマーの設定をよくわかっておらず、モタモタと迷惑をかけました。記念写真は私の心とハードディスクにしまってあります。
黒い祠の左奥が山頂でした。
境内を散策すると、狛犬がなんか違う。豚コマ・・・、狛豚だ!
いいえ。狛猪です。
今度は勇ましい狛犬だ!
いいえ。狛狼です。
御岳山は「おいぬ様のみたけ山」と、武蔵御嶽神社のサイトに書いてあります。
しかもおいぬ様でありながら、この勇ましい動物はニホンオオカミだそうです。
豚・・・、ではなく猪については、ざっとサイトを流し見した感じでは見つけられませんでした。
境内をブラブラしている間、御朱印をもらいました。
パーティー de パーリータイム
境内を後にして、みんなの後ろをくっついて行きます。
12:12 長尾茶屋に到着しました。ここがお昼の場所です。
なんか作り始めた! まじか!? 私はセブンイレブンで買ったおにぎり・・・。
みんなお酒を買って飲み始めた! 私も空気を読んでビールにしておこう。
日本酒行ったー!
つまみできたー! 完全なるつまみ。昼食ではない。
このお寿司はどこから出てきたのか!?
笹かま切りだした! さっきのちくわに合わせるのか?
一人なら、ちくわはそのまま丸かじりしているでしょう。お酒はこんなに飲まないでしょう。調味料を持っていこうと考えることすらしないでしょう。
何もかも新鮮です。
13:22 ほぼ1時間のパーリータイムを終え、長尾平展望台へ向かいます。
13:25 パーリ―会場だった長尾茶屋から5分で景色が開けました。行き止まりなので戻ります。
13:47 お土産商店街。来た道を戻ります。
東京だろうとどこであろうと、お土産屋は同じですね。
13:53 ここから新たな道。鳩ノ巣駅方面に下ります。
釜飯めざして下山
13:58 どこまで舗装路かと思っていましたが、ここから登山道っぽくなりました。
15:04 1時間ほどでいったん休憩。「千鳥足だとヤバい道っすねー」なんて話す感じ。みんなお酒が強いようです。鳩ノ巣駅までの道は、それまでと違ってひっそりとした道。登山道っぽかったです。お年寄りの団体1組以外、誰ともすれ違うことはありませんでした。
16:04 これまで、パーリーメンバーの姿が写ってしまっている写真が多く、先ほどの休憩から1時間ワープ。
この直前にも一旦休憩。そこでは山の向こうで岩登りをしている姿が見えました。越沢バットレスという場所らしいです。どうやって登るのかしばらく見ていましたが、なかなか進まないので再出発。車道になりました。
16:09 集落に出てきました。
16:17 橋を渡ります。ここも東京です。
16:19 鳩ノ巣駅前の釜めし屋に到着しました。
ここで一人、釜飯を食べる前にお別れとなりました。
16:37 釜めし登場。
メニューはきのこ釜めし or 山菜釜めし
きのこ好きなのできのこ釜めし一択。
下りは登山っぽい行程だったのでのどが渇き、頼んだ生ビールは食事が来る前になくなりそうでした。
17:14 雰囲気ある鳩ノ巣駅。登山者はほぼ我々だけで、その他大勢、コスプレイヤーがいました。コスプレ登山でしょうか?
18:00 河辺駅(かべえき)に到着。この右だか左だかどっちだか、多分左のビルの上に温泉がありました。
私一人なら、最寄り駅から電車に乗ろうものなら真っすぐ帰宅。「途中下車して温泉っていうのもありなんだ!」と思いました。
温泉の後、5人で河辺駅前の居酒屋で打ち上げをして帰りました。
御岳山登山を終えて
携帯の万歩計のデータ
2万9147歩
24.1km
お気楽気分でしたが、意外としっかり歩いています。両神山レベルで歩いています。これっぽっちも歩いた感触がありません。これもみんなで楽しく歩いたからなのでしょうか。
今回の収穫
歩く→ひたすら歩く→自分の世界に入る→はいきた!ゾーンに入った!
という楽しさを単独の今まで感じていました。
グループ登山はまったく違いますね。あ、もうパーリーという言い方はやめます。
私はまだ初心者なので、「山でこんなことできるの?」という発見もありました。さらに道中が疲れを感じない。意識が分散され、楽しくおしゃべりしていたらゴールに到着する感じでした。
後は私がお調子者の性格なので、今後はお酒をあまり調子に乗って飲まないようにしないとマジヤバい。この自制する精神が一番難しいところ。
楽しいおしゃべりとは言え、「最近、巨人、どう?」とか「これ(ゴルフのグリップの仕草)、行ってる?」とかいう世間話ではなく、みなさんと話たことは山のこと。失敗した話とか、辛かったときの話とか、感動した話とか、そんなことを聞きながら歩いていると、やっぱりグループ登山は「経験値が(知識上だけ)上がる」と感じました。
そして山の上で、棒ラーメン以外の、何かこう、料理とは呼べなくても工夫をしてみたいと思いました。まずはちくわを切っていたようなナイフが欲しい。
その後、みなさんとは一度、新宿で飲みました。そこで次回の山の予定を話しましたが、その山行には参加することができませんでした。
私以外の5人は、FBで連絡を取っているようで、私にもFBを勧められました。私はFBというシステムというか、スタイルがちょっと苦手だったんですね。ただ、頑なにイヤというのもアレなので、「そのうちやろう」、「登録したらこちらから連絡を取ろう」と柔軟な気持ちを持っていました。
そんな中、古い友達に子どもが生まれると聞いていたのですが、予定の時期を過ぎたのに連絡がなく、「ひょっとすると残念なことになったのかな?」とビクビクしながら私から連絡を取ると、「あ、FBやってなかったんだっけ。そっちでみんなに報告しちゃった」と言われ、ますます「このFBめ!」と、登録への道が遠ざかっているところです。
何事も行動に移すには、資金や時間は必要ですが、本人の気持ちが最も重要なんだと感じています。
奥多摩の地図やらガイドブックやら
今回のコースはリーダーのお任せ。とは言え、しっかり地図は自分で持っていきました。
釣り、カヌー、キャンプにロッククライミングなど、奥多摩はアウトドアがたくさん楽しめますね。東京なのに、こんなに自然があったことを生まれて初めて知りました。
【御岳山】おわり