【大天井岳・燕岳】SEASON-1:パノラマ銀座3日間の旅ー3日目最終日ー


2016年8月16日から18日までの3日間。北アルプスのパノラマ銀座を縦走してきました。今回は最終日の3日目。

前日は大天荘に宿泊しましたがあいにくの曇り空。朝食を取った後に大天井岳へ。そこから燕岳を目指す稜線歩きは、曇り空にもかかわらず自然とスキップをしたくなるほどの道。そして「コンニチハ!」を連呼した下りの合戦尾根。「バスに乗る前、温泉に入りたい!」という野望を胸に、がんばって下ります。

初日のブログはこちらです。

2日目のブログはこちらです。


山旅のしおり

行先●パノラマ銀座と表銀座の半分

1日目:蝶ヶ岳(ちょうがたけ)

2日目:常念岳(じょうねんだけ)

3日目:大天井岳(おてんしょうだけ)、燕岳(つばくろだけ)

ルート

1日目:上高地 ― 蝶ヶ岳 ― 蝶ヶ岳ヒュッテ

2日目:蝶ヶ岳ヒュッテ― 常念岳 ― 大天荘

3日目:大天荘(大天井岳)― 燕岳 ― 中房温泉 :8月18日

日程:2016年8月15日月曜日夜~18日木曜日(2泊3日小屋泊まり+夜行バス1泊)

同行者:歌があれば一人だって平気

行先を決めた理由:過去に登山趣味だった人から燕岳をおススメされた

大天井岳について

日本二百名山です。標高は2922m。「肉兄に(にくにいに:2921)と言えばキン肉マン」と覚えましょう。

常念山脈最高峰であす。北アルプスの大きな天井で大天井(おてんしょう)と言うのかと思いきや、山名の由来はそうでもないようです。一説には神様のいる高いところという意味で、「御天所」から「大天井」になったとか。

大天井岳は槍ヶ岳方面と常念岳方面、そして燕岳方面の分岐点。山頂の周りを囲むように登山道があります。

山頂からは槍ヶ岳がかっこう良く見えます。晴れていればの話なので、よく分かりませんが。

燕岳について

日本二百名山です。標高は2763m。「になむっさん(2763)」と覚えましょう。

「アルプスの女王」と言えば「ハイジ」ではありません。燕岳(つばくろだけ)です。燕というからには若い少年のようですが、女王です。どこら辺が女王なのか、行ってみて分かりました。山肌が美白なんですね。花崗岩の砂礫がファンデーションのように美白を維持させています。

本日のルート

最終日はオレンジのライン。大天井岳から燕岳を登り、ちょっと戻って中房温泉。

最終日なので気楽なもんです。バスの時間に間に合わせ、かつ温泉に入るのが今回のミッション。

14時のバスには乗りたい。で温泉にも入るなら、13時過ぎには下山していたい。

で、コースタイムだと7時間25分なので、朝6時に出発したら中房温泉に13時25分。なんとかギリギリ。


北アルプス縦走3日目最終日

この日の宿泊は食事のおいしい大天荘。朝食を取ってから出発です。

大天井岳。行く。戻る。

5:53 大天荘を出て出発。ザックを置いて行けばよかった。

6:04 とうちゃーく。こんなに近いなら、昨日の夜の星空をここで見ればよかったと後悔。今日も山の稜線は雲で隠すスタイル。

6:07 さっさと山頂を後にします。晴れていれば絶対すごいはずなんだけれど。

6:16 大天荘に戻ってきました。6:25に本日の表銀座コースへ出発。

燕山荘まで

6:48 「すごい尾根だなぁ~」と思っていた昨日。少しずつ近づいてきました。随分と急な坂を下ります。一気に250mほど下りました。

6:51 槍ヶ岳へ直行する人、または大天井ヒュッテへ行く人との分岐です。

6:54 尾根が自分の目線と近くなってきました。

6:57 尾根に取りつきます。ここに喜作レリーフがあるのですが、完全に忘れていた。

7:01 虹がだ~

これから通る道。気分いい予感しかしない!

7:25 その予感はハズレました。とは言え、歩きやすいことこの上なし。ついスキップをしてしまいます。視界悪いから誰にも見られていないだろうし。

7:42 ガスが晴れてこれから通る道が見えてきました。やっぱり良い予感しかしない。

7:43 鷲羽岳とか水晶岳方向は山の稜線を隠すスタイル。

7:55 しかし大町方向はお花畑と雲海。これは人気あるコースだというのもうなずける。 

8:02 感覚的にこの日最も晴れたのがこの瞬間。大下りの手前です。

8:10 富山方向からの風の強さを感じる木。みんな同じ方向になびいています。

8:12 大下り。雲さえなければ、ここで長い休憩を取りたいくらいの景色。休まず進みました。

8:18 遠くに燕岳が見えてきましたが、この時はまだわかってません。「真ん中の大きい山かな?」なんて思ったり。そこは燕山荘のある山。

8:19 奇岩が目立ってきました。大下り以降、すれ違う人が激増してきました。「槍、見えないですねぇ」なんて声をかけられたので、「大丈夫! きっとこれから見れますよ! 3日間で1秒も見れなかった私がこれから下りますから」なんて。

8:29 奇岩が多数出てくるので確実に燕岳ゾーン。

8:34 標識があるくらいなので、多分蛙岩かもしれない。

8:35 登山道はこの岩の真ん中の切れ目を通ります。

神殿の門を通り抜ける感じ。

8:43 門を抜けると右のピークに燕山荘が見えてきます。左の燕岳頂上だけは見せないスタイル。

8:55 もうここら辺もスキップですよ。さらに進むと、燕山荘から燕岳に向かう登山者が見えました。一人、すっごいゆっくりの人がいました。

9:08 燕山荘到着! 表銀座、相当に良い道でした。気持ちいい。気持ち良すぎる。ほぼ脳内絶叫状態でした。

トコトコ燕岳。行く。帰る。

燕岳まで往復約1時間。ザックをデポしている人が見当たらない。「1時間はデポしちゃいけない範囲なのかな」とか考え、即出発しました。

9:12 燕岳まで1km。行きは30分くらい。

9:15 有名なイルカですね。確かにイルカっぽい。

ここら辺で、さっきのゆっくり歩いている人を抜かしました。おじいさんでした。おじいさんを抜くと、対向からすれ違う人に見覚えが。傘兄さんでした。

傘兄さんはポール代わりに傘を片手に着き、今回の蝶ヶ岳ヒュッテ、大天荘と一緒だった人です。大天荘で仲良くなりました。傘兄さんは大天荘でも朝食を取らずに早々に出発したとのこと。さらに燕山荘でザックをデポしたって。やっぱり私もデポすれば良かった。

そんな立ち話をおじいさんが生暖かく見守っていました。

9:26 白い。砂浜みたいな道です。

9:31 頂上の予感。

北燕岳へは400m。今回、この方向には行きません。

9:33 頂上直前は迷路っぽい。迷った。ここでも神殿ぽさを感じました。

9:38 燕岳頂上。写真を撮ってたら、ここに座っていた夫婦がどいてくれました。「大丈夫ですよ」といってもどいてくれましたが、シャッターお願いしても断られそうなオーラを感じました。

相変わらず稜線はみえないけれど、タイミングによっては一瞬遠方も望めました。ほとんどガスったってことなんですけれど。

9:50 メガネ岩です。この手前。神殿っぽいところで、先ほどのおじいさんが「頂上はどっちですか?」と尋ねてきました。迷うのは俺だけじゃなかった。で、ちょっとおじいさんと話をしました。

おじいさんは中房温泉から朝3時前に出発してきたこと。遅いからゆっくりゆっくり登ってきたこと。今日は燕山荘に泊まって明日下山すること。本当は表銀座から槍ヶ岳まで行きたいこと。もう年取って無理だろうけれど、本当に槍ヶ岳まで行きたいこと。

私はちょっと感動。軽はずみなことは言えないけれど、「きっと行ける時が来ますよ! ゆっくりゆっくり、少しずつ進めば行けますよ。何日かかったって良いじゃないですか」って感じのことを言いました。どれだけゆっくりでも、歩き続ければゴールに着くことは、初めての登山だった富士山で実感したこと。おじいさんに「お気をつけてください」と声をかけて後にしました。

後から自宅で調べると、朝3時出発でコースタイム1.4倍。あれ? 俺と変わらない・・・。

9:56 砂浜のような登山道の脇は、立ち入り禁止のコマクサの群生地。そこにかわいらしい小鳥。鷽(ウソ)というようです。ウソは私の目の前でコマクサをついばんでいました。

10:03 出発してから50分くらい。もうすぐ燕山荘に戻ります。

10:11 燕山荘に戻ってきました。女王と呼ばれる燕岳は、花崗岩の神殿の中に確かにいました。美白っぷりが女性に人気の秘密なのかもしれません。

1時間前と違い、登山者も増えてきました。燕山荘でバッジを買い、コーラを飲んで休憩をします。これから3時間で中房温泉まで下山です。

チワチワ中房温泉まで

10:16 外のベンチでコーラを飲んで休憩。下を見るとお花畑。そして登山者が最後の力を振り絞って登ってきています。

10:24 出発だ! 最後の行程。合戦尾根の下りです。

ここでもう一度、高低差を確認。登り返しのない下り一辺倒。

10:26 序盤はお花畑。登りなら最後にお花畑ゾーンが登山者を出迎えるんだな。

結構長ーく水平移動。高低差の表にあったか?

10:47 最初のベンチゾーンだったと思う。登山者がたくさんいます。さすが人気の燕岳。

10:58 ドワーっと下り始めると「あれ?もう着いた?」ってころに合戦小屋。ここには名物があります。

スイカです。ワンサイズで800円。楽しみにしていたので買いますが、一つが大きい8等分。2~3人で一切れ買っても、それを小分けしてくれるみたいです。しかし私は単独行。一人でガッツリ行きます。

ベンチがいっぱいでしたが、トイレの前という条件のベンチが空きました。

食べまーす。

こういうスイカにかぶりつくのは久々。甘かった。おいしかった。ただ、食べ終わって席を立った時、満席のベンチの中で多分旦那さんが「ここ空いたよ」と奥さんに言うと、奥さんが「トイレの前だからイヤ」って。まあ、そうなんですけれどね。でもそこで私は食べたんですよ。

再出発は11:10。

11:29 富士見ベンチ。どんどん下りますが、すれ違いが大変。登りに道を譲ると、「こんにちは~、こんにちは~、こ、こんちわ~、あれ? あれ? これ何人の団体?」ということも。カーブで先が見えないと、不安になります。

11:52 従って400mにも随分と時間がかかります。第三ベンチです。良いテンポで下りた気がするんだけれどなぁ。

12:16 第二ベンチ。ちょっと雨っぽくなってきた。

12:31 あぁ、もう雨。でも樹林帯の中に入ったので大したことはありません。

12:39 第一ベンチ。あと1km。ここまですれ違う人。女性も多いし子どもも多い。無理やり連れてこられたっぽい子どももがんばって登ってました。

13:05 中房温泉の登山口に到着! 温泉に入る時間もあります。

中房温泉

中房温泉に到着時、雨がしとしと降っていました。

大天荘で有明館の割引券をもらいましたが、登山口にある中房温泉は歩かなくて良いのでこっちにします。

施設の外にテントがあり、登山者はそこにザックを置いているようです。私もそこにザックを置き、カメラもしまい、お風呂セットを片手に施設の中に入ります。ちなみにもう写真はありません。

入口で靴を脱いでいると「お疲れ様で~す」と、傘兄さんがホクホク顔でいました。風呂上りで昼飯を食べたそうです。私は昼飯を食べる余裕はなさそうですが、同じく狙っていた14時のバスに乗れたので上出来です。

中房温泉は日帰り専用温泉の湯原の湯に入りました。

え~、正直言って入った記憶がない。1年の経過というのは、さらに40代半ばの記憶力というのは、本当に衰えを感じるところであります。

記憶にあるのは、玄関で傘兄さんに会ったこと。西岳ヒュッテとかの系列であること。入浴から出てきたら、しとしと雨がザーザー降りになってたこと。

肝心のお風呂の記憶がない。露天風呂だったはず。サイトには露天風呂がある。でも記憶がない。雨が降ってたからかなぁ。すみません。源泉かけ流し100%らしいです。下山後にはこれ以上ない立地です。バス停まで徒歩1分です。

あずさ号で帰宅

お風呂から出るとザーザー降り。バス停まで1分。初めて登山に「折り畳み傘を持ってきてよかった」と思いました。傘は意外と便利です。傘兄さんは当然ながら、傘をさしてバス停まで悠々と歩いています。

中房温泉から穂高駅までほぼ1時間。バスは満員です。ザックは膝の上に抱えています。

出発後、道は山の中で携帯の電波は入りませんが、町に出ると通じるようになりました。

そこですかさず、あずさ号を予約。15:22発。穂高駅到着が14:55なので、多少の誤差があっても大丈夫そう。穂高駅からバスで新宿も考えましたが、やはり特急の方が早いし楽チンです。

傘兄さんは名古屋方面に帰るため、松本駅で乗り換えだそうで同じ電車です。ホームでいろいろ山のことを話しました。今、噴火で登れなくなりそうな山は雌阿寒岳とか、傘は1回の山行でボロボロになるとか、いつも小屋泊まりで夕食だけで朝はパンを食べてるとか。

登山で知り合った人とは、山の話ができるからうれしいです。


パノラマ銀座縦走を終えて

携帯の万歩計のデータ

1日目(2016/8/16) 1万6481歩 13.6km

2日目(2016/8/17) 2万2406歩 18.5km

3日目(2016/8/18) 2万8370歩 23.5km

3日間合計 6万7257歩 56km

今回の収穫と反省

1.人気のある理由が分かった。

パノラマ銀座、そして表銀座。銀座と名前が付くのは、それだけ人気で人が多いからだそうですが、その理由はやっぱり気持ちのいい道だから。特に大天井ー燕岳間は最高すぎた。パノラマ銀座も蝶ヶ岳から常念岳とりつきまでは、終始視界の左側に穂高岳を感じさせ、これも良い道。ただ、雲に歓迎されすぎた。

2.ブロッケンを見た。

ブロッケンを見たのは初日ですね。ブロッケン現象を見ると死ぬ。そう思っていましたが、帰宅して確認すると、ドッペルゲンガーと勘違いしておりました。本当に死ぬとは思ってはいませんでしたが、これを見つけたときの感動は、思い出しただけでも鳥肌。

もうちょい、写真の腕を上げたいと思いました。

3.コンパスの有難みを感じた。

2日目の大天井へ向かう途中。ガスで視界がなく、完全に迷ったときにコンパスの有難みを感じました。いやー、遭難ってすぐできますわ。ヤバいっすわ。視界奪ったら即ですわ。視界奪ったら即っていうのは、夜間の行動も考えられます。今後、注意すべき点として覚えておきます。

4.年齢に関係なく行きたい山へ行く。

最終日に出会ったおじいさん。5分?ひょっとしたら3分くらいかもしれない。それだけ短い出会いでしたが、交わした会話に感動しました。行きたい山、ゆっくりたどり着けば良いじゃないか。コースタイムの何倍かかってもいいじゃないか。それが安全で、満足いく山行ならば。

5.到着時間の目途が立ったら特急の予約

金峰山・瑞牆山山行の帰り、韮崎から新宿までデッキで立っていたトラウマ。これはその後の山行すべてに生かしています。

地図

超メジャー級の山が密集する北アルプスの南部は地図を見るだけでも楽しい。

SEASON-1:パノラマ銀座3日間の旅 おわり

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