【槍穂縦走路-大キレット編】SEASON-3:怖かった。時間が経つと楽しかった。


2018年7月21日の土曜日から24日の火曜日まで、槍穂縦走してきました。

当初、全行程を前編後編の2つに分けようと思っていましたが、すみません! 写真が多くて、というか大キレットの写真を見ながら「これ本当に俺、歩いたの? どうやって通ったんだっけ?」というのが多く、普段ならカットするような写真も見せたがり病が発症してしまいました。

と言うわけで全行程で3話に分けたそのレポートの第2話。今回は大キレット編です。

北穂高岳からコースタイム3時間20分。恥ずかしげもなく公表しよう。私は5時間かかったと。


山旅のしおり

全行程●槍穂縦走:上高地⇒涸沢(テン泊)⇒北穂高岳⇒(大キレット)⇒南岳(テン泊)⇒中岳⇒大喰岳⇒槍ヶ岳(テン泊)⇒飛騨乗越⇒新穂高

今回のレポート●北穂高岳⇒(大キレット)⇒南岳(テン泊)

日程:2018/07/21~07/24 現地3泊4日(20日金曜日の夜行バス出発)

同行者:「絶対生きて帰ろうぜ」と耳元でずっとささやいていたもう一人の自分

大キレットと私

「キレットとは外国語ではなく切戸という日本語」といううんちくは、おそらく山に興味のある多くの方が知っていることなので、恥ずかしくて言いません。

キレットは他に不帰キレット、八峰キレット、そして2年前に歩いた八ヶ岳キレットなんかがあります。

そして冠に「大」の字を纏う大キレットは岐阜と長野の県境。北アルプスの槍ヶ岳と穂高岳を結ぶ稜線上。槍穂縦走路にあります。遠くから槍だの穂高だのの稜線を見たとき、明らかにガクっと切れている部分。これぞ大キレットです。

大キレットは北穂高と南岳を結ぶ、およそ1.7kmの区間。

北穂高の標高が3106mで南岳小屋が大体3000m。大キレットの最低部は2748m

雰囲気で言うと、東京タワーの上から600mほど離れた場所に下り、さらに徐々に高度を下げて最低部。その後だらだら登りつつ、ゴールまで400m手前になってから都庁のてっぺんまで登る感じ。

わかるかな?

途中、名前の付いたポイントがあります。「滝谷展望台」「飛騨泣き」「A沢のコル」「長谷川ピーク」とかですね。

飛騨泣きって名前がもうヤバい。信州(長野)側ではなく、飛騨(岐阜)側に落っこちて死ぬ人が多いらしい。残されたご家族の悲しみの涙なのでしょうか。それとも怖くて泣きながらしがみ付き、力尽きて落ちた登山者の悲哀なのでしょうか。

Wikipediaによると、長谷川ピークの長谷川さんは法政大学の学生で、滑落して救助されたらしい。生きて名を遺したわけですね。きっと私なら、その後大キレットに来て通過する人に「ここ、俺の名前なんすよ。えへへへ」と言いふらしまくることでしょう。

信州山のグレーディングによれば、一応最難関の一つと呼ばれる大キレット。その難易度は。実際、「涸沢岳の方が」「剱岳の方が」とかいう意見があるかもしれませんが、そこは私はまだ通っていないので知りません。

「不帰キレットの方が」「ジャンダルムの方が」と思う人もいると思いますが、そっちは破線ルートです。普通に山登りを始め、普段トレーニングも何もなく、「あー山だぁー、お花綺麗だな~」っとポカポカ登っている人にとっては、やはり大キレットというものは一つの大きな壁であり目標です。

実際、「所詮実線ルートでしょ? 今まで『怖いよ』とか『危ないよ』とか『難しい』『大変だ』なんて言われるルートも、特に言うほどでもなかったし」なんて思考が少なからず頭にありました。大変な間違いでした。

もし、これから「はじめての大キレット」を予定する人がいましたら、死ぬ覚悟で、そして決して死ぬことなく、誰も死なせることなく、事故無く楽しい山行をして頂きたく思います。

最後に大キレットをもっと楽しませる秘訣。

それは小屋泊まりとかコンパクトな荷物。75Lザックより、もっと小さなザック。私が一番、「これやべえ」と思ったのは、ショルダーに括り付けた一眼レフでした。

次回、可能なら手ぶらで行ってみたい。それなら3時間で通過できるんじゃないかな。

改めて今回の全行程

携帯で見たとき、地図を右にシュッとする地図の左上のアイコンを押す(pcも同様)(08/09訂正)とYAMAPの山行データが出てきてビックリした。賢いなぁ。

北穂高小屋から見た大キレット。赤の線を歩きます。ですが最初の部分はこの写真に写っていません。

手前のゴツゴツした岩の向こう側とかこっち側とか、よく分からないけれど尾根を飛騨側、信州側と繰り返しながら、とりあえずはA沢のコルへ。そこからちょっと登ったところが、写真の赤線の部分だと思います。

A沢のコルは広く、数少ない休憩スポット。

ですが!

誰かが石を落としてA沢のコルまで転がってしまう可能性があります。(だって俺がゴニョゴニョゴニョ・・・)体は休めても気は抜かないように。

物理的に怖いのはハセピーまで。この後は油断が怖いゾーンです。

関係ないけれど、写真を見て気が付いた。なんか南岳のこっち側の斜面に引きずったような跡がついてる。これはなんだ? 


実践!大キレット

北穂高までのブログは前回をご参照ください。

ハセピー(長谷川ピーク)まで

11:00 ここまでは北穂高小屋まで来た人は見ることができます。この場所から下りて行きます。

11:05 北穂高小屋が見えます。いきなりボルトとハシゴ。まるで海の底に潜って行くように下ります。

11:10 多分、写真右へ行っているんだと思います。ボルトとハシゴが終わったら岩を乗り越えるのではなく、急坂をソロソロ歩いた記憶があるので。

11:10 ちょうどすれ違いがあったので写真を撮ったんだな。まだ北穂高小屋が見えます。

11:11 ここら辺はまだ急坂で浮石に気を付けるだけ。ただし、前転でもしようものなら・・・ああ怖い。

11:16 下から登ってくる人がいるので、一層浮石に気を付けます。

11:24 所々鎖があるので安心ですが、とにかく浮石を落とさないように。

11:28 槍が見えた。×を避けて、多分写真左から回り込んだ記憶があります。

11:35 貴重な歩きやすい道。道なりに長野側を巻いて進むと・・・

11:38 大きな岩がありました。マル印に沿って歩きます。

11:38 ここからしばらく、飛騨側は岩壁がすごい迫力でした。

11:42 また下から2人登って来ます。浮石注意!

11:52 左に道が見えるし、鎖も左側だし。スリップしたらアウトなので気を付けました。

12:01 出発から1時間経過。これ以上早く歩くにはどうすれば良いのか? (落石を落とさないで自然に歩ける足運びを覚えましょう)

12:01 振り返ったところ。ここを下りて来たんですね。

12:01 両サイド切れ落ちてます。中央を突破して×を右に避けたんだっけ?

12:04 足を置くプレートが設置されてます。

12:04 鎖の左側の飛騨側は完全にLet’s go to Hellです。

12:04 そして鎖を登った後、矢印は左の飛騨側。どこを通ったのか。。。

12:08 何しろどうにかこうにか通過して、今度は長野側に行けと矢印があります。

12:09 これ、多分真ん中を真下(写真奥方向)に下ったんじゃないかな。鎖が見えるし。

12:12 これが下ったところを振り向いた景色。飛騨泣きですね。この上部が前の写真の矢印。

壁にはステップが打ち込んであります。足が届けば大丈夫。足が長くて良かった良かった。(胴も顔も長いけれど)

12:23 長谷川ピーク(以降、ハセピー)が左。その後の縦走路にガスがかかり始めました。

12:29 おそらく前の写真の撮影から6分歩いて下ったんだろう。ハセピーと同じ標高に近づいています。

12:31 大体ハセピーと同じ高さ。右の切れ落ちている部分を下れ・・・っていう。

12:31 写真右奥はバツ印。やっぱ右に下りたんだろう。多分。

12:40 ハセピーを見ると、一人下っている人を発見。

12:40 下はまだまだ続きます。その分の登り返しがあります。

で、ここで石、落としてしまいました。マル印の書かれた石っていうか7~80センチほどの岩が落ちていきました。大きな音を立てて、途中で割れながら雪渓まで一直線。道連れの石の一部はA沢のコルまで。

誰もいなかったから良かったようなものを、一歩間違えれば大事故だ。本当に誰もいない時間で良かった。

誰もいなくても、いきなり岩に体重を乗せていたら自分の身体が雪渓まで一直線。途中で割れながら。。。

なんか本当にすみません。初心者の分際でこんなところ来てすみません。

ハセピーから大声で「大丈夫ですかー」と声をかけて頂き、大きく手を振って大丈夫なことを合図しました。

ここは簡単に死ねます。

「大キレットは危険」と言いつつ、実際に目の当たりにした瞬間、心臓バクバク。そして家族のこと、出がけに泣いていた娘のことを思い、この後はもっともっと慎重に、絶対に浮かれたり油断しないことだけを考えました。

「生きて帰ること」を本気で考えたのは、生まれて初めてだ。

12:46 おそらく茫然と反省とこれ以降の気力の持ち直しに5分くらいかかったんだと思います。

 

12:52 A沢のコルが見えてきました。

12:56 ここでハセピーから下りて来た人とすれ違い。「お騒がせしてすみませんでした」とあいさつ。私が上で合図をしてから下り始めるまで見守っていただいたようで、本当に心配をおかけしてしまいました。

すれ違った方は結構なご年配で、9時に大キレットを下り始めて4時間。これから「北穂まで4時間かかるわ~」と言っていました。スピードと安全な行動はまったく別問題。お互いのその後の安全を誓い、私はすぐにハセピーへ、おじいさんは「ここで一休みするわ~」とお別れしました。

12:57 ハセピーに取りつき、木の橋を渡ったらすぐ長い鎖。なぜかこの鎖に安心感を感じていました。落ちるような石がないから。

13:04 写真を見てどこを通ったのか確認すると、真ん中の丸で囲んだマル印までクネクネと進み、そこから壁を登ったっぽい。

13:09 その壁までくると、マル印がたくさん。

13:15 この先がハセピーのはず。目の前のマル印を超えたところで、向こうから一人。お互いに道を譲れる場所を探してすれ違った後、飛騨側と信州側に立って会話を交わしました。何でも朝一(時間は聞いていない)に新穂高から槍ヶ岳に登り、南岳に着いたのが12時前。「日帰りで帰ろうかと思ってたけれど北穂高まで行ってみよう」という、マジか!?と言いたくなるような人でした。こういう人が、さっき岩を落としたときに下に居なくて本当に良かった。

別れ際、「そういえば長谷川ピークってこの先ですか?」と尋ねて来たので、私は「え? そこじゃないんですか? 目の前の」なんて。私が数歩進むとしっかりマークがあり、この人もちょっと戻って写真を撮って、颯爽と去って行きました。

13:23 そのマークがこれ。周りがガスってたので、名前だけ撮影。

13:38 ハセピーの下り。こっち側は今までと比べて歩きやすいと感じました。本日のゴールはガスに包まれています。ここら辺でまた一人すれ違い。この人も速い人だったなぁ。

13:41 矢印の通りだと、左下に下ったんでしょうね。

13:45 するとこんな感じの道がある、と。歩きやすいわぁ。

14:03 文字と出会って嬉しかった記念の写真。

どこだったかなぁ。ここら辺かなぁ。基本的に飛騨側を歩いているんですが、広くて信州側が見える部分がありました。多分そこが大キレットの最低部。

そこで初めてザックを下ろして休憩。タバコ2本吸って、ナッツをポリポリ。ドライフルーツがうまい。

14:38 後ろから颯爽と追い抜いて行った人。今朝、西穂高小屋を出発してジャンダルム、涸沢岳を通りここへ。ザック小さいけれどテント泊だそうで、もうそれは颯爽と歩いていました。この後すぐにもう一人私を抜いて行きました。

14:47 もう景色が真っ白で、どこをどう歩いているんだか分からない。

15:02 マルバツゲームかよ!ってくらい印があります。

15:05 マルバツゲームの後、久しぶりの鎖があって10mほど進む。

15:07 すると長いハシゴが登場

15:09 登りきったとき、目の前に広がる景色はゴールの見えない絶望。ゴールまでの距離感が分からず不安です。

15:12 またハシゴだ。急に高度を稼ぐようになったので、もうすぐゴールなんだろうけれど、何しろどこを歩いているのかが分からない。

15:18 景色が晴れていたら、ドーンとそびえる壁のような山肌が見えていたのでしょうか。

15:30 久しぶりにテクテク歩ける道で写真を撮ったような気がする。

15:31 で、ガスの向こうにちょこっと飛び出た岩だけが見えて、「お! あそこがゴールかな?」なんて登って。

15:46 全然ゴール感が無かったガッカリ具合。前の写真のちょこっと飛び出た岩の右側を巻いています。

15:47 半分崩落したような木の階段。人の手が入っていることが少し勇気をくれる。

15:50 ただし登っても先が見えない不安感。

15:52 南岳という文字がなぜか嬉しかった。

15:57 歩きやすいんだけれど、ガスで見えない。あとどれだけ時間がかかるのか。

さっき追い抜かれたとき、多分普通に速い人ならあと1時間。追い抜いて行った人もそんな感じの予定。で、私は出発から5時間の16時着が予定でしたが、「17時までに着けば良いと思って歩いています」なんて答えていました。本当はもう着いていて欲しい。少なくともゴールの予感が欲しい。しかし一向に気配がない。

16:03 あ! 稜線に出た。ひょっとすると・・・ガスの向こうは・・・。とは言え、さらなる壁が登場することを覚悟して歩きます。

16:04 南岳小屋! うぉぉぉぉ! やったー! ゴールだぁぁぁ! ってマジ叫びました。

小屋へ下りる前、ガスの向こうの北穂高に向かってこれまでの思いを整理しました。

多分、俺が女だったら泣いちゃったかもしれない。怖かったし、歩き通したし、生きてるし。(※不適当な発言がありました。お詫びいたします)

テントで爆睡

16:09 南岳小屋に下りて来ました。建物がいっぱいあるけれど、奥はトイレ。小屋は左。

16:10 小屋の向こう側がテント場。少ないねぇ。景色が何も見えないねぇ。

16:10 さっそくテントの受け付け。

小屋番の人に「楽しかったでしょ」と言われました。正直に「まだ怖さしかないです。楽しさは1週間後になったら感じるかも」と言いましたが、実際には1週間もかからなかった。今ならまた、是非とも行きたいと言える。

受付け後、小屋から最も近いと思われる場所にさっそくテントを張ります。で、雨水(1L200円)とジュース、あと大キレットバッチと南岳バンダナを買いました。

その後、ガッスガスの中で尾西のピラフにお湯を入れて15分待つ間、サタケのお湯入れ3分で完成するパスタを用意し、コーヒーを入れて晩飯にしました。

アルファ米やパスタはパッキンで封をするやつ。従って食べ終わった後、コーヒーやたばこの吸い殻など汁物や匂いのでるゴミをパッキンで閉じ込められるのが便利。さらにこれらをジップロックにまとめ、最後はそのままゴミ箱へポイ。

これまでスタッフサックを一つ、ゴミ袋用にしてザックの外側にぶら下げて歩いていましたが、今回はジップロックでザックの中。本当にこれが良かった。もしぶら下げて大キレット通過だと、引っ掛けることがあったかもしれない。尾西のアルファ米&ジップロックはバッチリな気がする。

あと今回、コッヘルを汚さず、すべてお湯を沸かすだけ。コッヘルじゃなく、ヤカンを持って行った方が良いのかな。

コーヒーは確かに大好きで毎日朝昼晩と飲みます。涸沢でも晩だけで2つドリップコーヒーを開けました。ただしここ南岳では、体が糖分を欲していた。たまたま炊事セットを入れたバックに入れっぱなしになっていた甘い紅茶のスティックが1本。次回はこれをたくさん持ってこよう。

お湯を沸かす際、涸沢では普通に使えたプリムスのバーナーが着火しなく、ライターで着火。壊れたのかと思っていましたが、家に帰ったら普通に使えました。

以上のこと、一切写真は撮ってないです。

外はガスで何も見えないし、風もちょこっとあったので、晩飯後は速攻でシュラフの中に入って寝ました。

すると、急にテントの中が明るくなったんですね。テントの外に出たら夕焼けです。

 

テントの前からこんな景色が広がっていました。奥左側は笠ヶ岳。

もっと早くに気づけば良かった! とは言え、疲れていたのですぐにテントの中に戻ってしまう私でした。

丁度この日の南岳小屋のブログ。テント場のことが書いてありました。

南岳小屋 スタッフブログ 7月22日、南岳小屋キャンプ場

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さて、南岳小屋にはキャンプ指定地が併設されております。

その場所は、まさに小屋の目の前。これだけ小屋と至近の距離でテントを張れる場所は槍穂の稜線ではかなり便利な立地になるかと思います。水もトイレもビールもすぐそこで手に入れられますからね。

南岳小屋 スタッフブログ 7月22日、南岳小屋キャンプ場より一部抜粋

あぁ、真っ赤に染まってるじゃないか。俺、完全にこのテント(一番小屋に近い水色のテント)の中で寝ちゃってるよ。ブログには夕日の槍ヶ岳もアップされていました。悔やまれるなぁ。

悔しいけれど、疲れちゃったものはしょうがない。

夜中の3時頃、ちょこっとテントの外に顔を出したら、この日も天の川が肉眼で見えました。ただ、昨日の涸沢のような「うぉ!」というほどの星は、月明りのせいか感じませんでした。そんなわけで写真撮ってません。

うん。本当に緊張感が抜けちゃったんだ。

テントが風でバタバタと音を立てる中、私は爆睡しました。

翌日は槍ヶ岳まで3時間。「朝の7時頃出れば良いし」なーんて余裕かましています。


大キレットを超えて

朝、南岳小屋近くからみた大キレットと北穂高

反省が9割。満足度が1割。

何しろでっかい石を落としたことに動揺しました。

もしソロではなく誰かと来て、その人が先を歩いていたと思ったら・・・。

もしA沢のコルで誰かが「ふ~、やっとA沢のコルだ。ここで休憩しよう」なんてくつろいでいたら・・・。

私は取り返しのつかないことをしていたはずです。

そしてもしもあの石に体重をかけて乗っていたら・・・。

思い出すだけでも背筋が凍ります。

よく「浮石は最初に軽く力をかけて確かめて・・・」なんて書いてある雑誌を見ます。多分、頭のどこかにあったのでしょう。ただ、確かめる力の程度が間違ってる。落としちゃいかんよなぁ。例えマル印のある石だとしても、それを完全に信用するのはいかん。時間が経ってグラグラになっていることだって大いにあるし。

おそらく多くの皆さんは、「なに石落としてんだボケ」と憤る気持ちがあると思います。そんな声に私はただただ、申し訳ないとしか言えません。

私のように、「浮石に注意。石を落とさないように注意」と言われても、どの程度の注意が必要なのか分かっていない人も通っていることでしょう。そして毎年、大キレットで命を落とす人、大けがをする人がいることも事実。中にはベテランであっても、不意の落石に巻き込まれることもあるでしょう。どんな人にもリスクがあると思います。

「思った以上に簡単だった」と感じる人もいるはずです。そんな声を聞くこともあります。私から言いたいことは、そんな声だけを頼りに行くのではなく、ひと呼吸置いて、リスクも考えて行って頂きたい。

このブログを読んだ縁のある皆さんが大キレットを通過するとき、是非無事に楽しめることを希望します。

私はまた、いつか大キレットに行くと思います。やはりそれだけの魅力、楽しさがここにありました。通過直後は分かりませんでしたが、東京に帰ってきて3日もすると、もう行って良かった記憶しかありません。

しかし今回の反省は、今までの山行の中で最も強烈に、いつまでも残ることでしょう。次回、大キレットをつうかする時は、今よりもさらにスキルを身に付けているはずです。

今回役に立ったもの

30Lとか書いてあるけれど3Lだよね。私はこれを持ってます。大キレットではゆっくり休憩できる場所が非常に少なく、体制を変えずに水を補給するのにとても役立ったと思います。

 

全身を使って上り下りするのにグローブは必須。私が普段使うのは指ぬきグローブ。カメラをいじりたいので。ただし今回、指ぬきではなく全部覆われているやつが欲しくなりました。最近、中指の指先がコチコチになっていたのですが、岩をつかんでいる最中に切れて血がだらだら。血はすぐ止まったけれど、その後ずっと痛かったです。

 

ちょうど出発数日前に購入して読んでました。大キレットの要所が写真付きで分かりやすかったです。ただ、図解で見たとき「ハセピーからチョロくね?」と誤解してしまいました。全体的に「気を付ければ誰でもいけるでしょ?」という読後感がありました。行けるかもしれないけれど、実際通らないとどの程度の気を付け度か分からない中、私はまだ大キレットを通ったことのない人に「思っている以上に怖いと思うよ」と言うと思います

次回予告  

最終回の目的地は槍ヶ岳!

素晴らしい槍ビューのテント場!

丸見えの頂上!

槍と一緒に見るご来光!

乞うご期待!

【槍穂縦走路-大キレット編】SEASON-3:怖かった。時間が経つと楽しかった。【おわり】

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【槍穂縦走路-大キレット編】SEASON-3:怖かった。時間が経つと楽しかった。” への2件のフィードバック

  1. 沢山の写真で楽しませて貰いました。
    これだけ沢山写真を撮りながらならその位いコースタイムが
    掛かると思います。

    今夜から黒部に移動しますが天候が不安定なので心配です。

    1. ブックさん
      いつもありがとうございます。
      私の場合、写真を撮ることで緊張感があるんだと思います。
      富士山のときから感じていましたので、今後もカメラは外せません。

      黒部の天気心配ですね。
      特に月曜日あたり。
      ただ、「思いもかけず」という場合もあるので、
      楽しい山行になることを期待しております。
      どうぞご安全に。

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